ふと思い立ち、SPのセッティングを微調整しました。どうも気になるところがあったからです。結果かなりすっきりしたおですが、きっかけは第九のIさんの日記でした。
~~~~~~~~~~~~(引用させて頂きました)~~~~~~~~
「(バーンインCDを使うと)・・・数十cmでびっくりするほど音量が変わります。最も音量が大きなところをベストリスニングポジションとしてみたところ、これまで3m近かったSPとリスニングポジションの距離がほぼ半分になりました。驚き!! 完全にニアフィールドリスニングです。ちなみに今まで聴いていたポジションは一番音が小さいところでした。オーケストラのスケール感がイマイチだったのはこのせいだったのでしょうか?
ニアフィールドだと部屋の音響の影響を受けずに、ディスクに入っている音がそのままストレートに聴き取れる感じです。例えばチェロの独奏は、弓が弦から離れたのち、まだ弦が震えて音がしばらく出、やがて減衰していく微妙な様子などが実にリアルに聴き取れました。
一方良いことばかりではありません。SPとリスニングポジションの距離が近くなったせいで、音が中抜けになってしまいました。SPの間隔を狭めると箱庭的になってしまいます。ならばと思い内振り角度を強めましたが、限度があり、どうもまだベストの状態が見いだせておりません。しばらく調整が続きそうです。
今回の実験は、7月17日に書いた「スピーカーを伸び伸び呼吸させる」の反対をやったのだと思っています。ニアフィールドリスニングにも、20数畳の部屋全体を響かせる鳴らし方も、どちらも一長一短であるように感じています。両方の中間あたり、部屋の響きをうまく活かしつつ、それに埋没しないという程度がとりあえずのベストなのかな?
~~~~~~(Iさん、無断借用申し訳ありませんっ!許して!!)~~~~~
これを読んだときの「音量が変わる」という点がひっかかりました。なぜなら最近自分のメインシステムも、最近少しニアフィールド気味で(元々近いですが)、しかも立った位置の方が音が大きく、音もよかったので。そこで色々微調整を。
・・・どうも内振りは、基本的なSPの鳴りや定位には大きな影響を与えないようでした(我が家での話)。そこで、たまたまオートグラフミニの背面後方に積んである荷物を少しどかすと・・・当たり前ですが結構変わりました。やっぱりレイアウトを考えないと。
ここまでやってみて・・・「部屋のレイアウトを決めてからでないと、オーディオのセッティングは意味無いな」と思いました。我が家のレッスン室は・・・実はまだ片付いてなくて(笑)。片付けたら絶対音変わりますから。
気を取り直して再調整。実は前回の変更時、SP間を1:1:1から少し開いたのですが、左右の対称性を意識して完全に同じ寸法だけ開いたのです。でも室内は全然左右対称ではないのであまり意味がありませんでした。
そこでまず右チャンネルの位置を左右に1cmづつ動かし・・・一番リスニング(したい)ポイントで音量が出る、音が開くところに固定、続いて左SPも微調整。その結果・・・今までに無い「下方、上方リニア」が上がりました!会場の音がいつになく聴こえます。あの静かなシュタルケル先生の小さな息づかいがいつになく克明に!!
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オーディオルーム内が左右対称な方はなかなかいないと思います。是非SP間の距離を、最初はセオリー通り(に近く)1:1:1や0.5:2:0.5に、その後微調整をしてみては?と思いました。何事もセオリーと例外があります。音楽なんてセオリー、そして例外だらけ(笑)。
今日色々いじっていて、自分の音の拘りの大事な要素の一つに「音と音の繋がり、響きの収束の仕方の自然さ」が重要な事がよく分かりました。音が良くてもここが自然でないと、音楽に集中できない様です。
この点において、フェアで聴いたSV-23Dは音の繋がりが良い印象がありました。いつか一度じっくり聴いてみたいです。
(うちにあるプリはSV-310とSV-20Dです)
キット屋さんのアンプ「新作秋の陣」がきましたね。なんとSV-23D(807シングル)とSV-310Ⅲが人気とか。意外な展開ですね。
特にSV-310Ⅲは、こないだのフェア試聴でもあまり宣伝はしていませんでした。でもやはり効いていましたね。あのプリの楽器感は素晴らしいです。皆さん再発売を待っていたのでしょう。2008,12,08の店主日記でプリのチャートとWEB試聴が出来ます。
因みにパワーアンプはこちら。
最新版(2010秋)はこちら。
91BがⅢになり、9TがSEになり、以前より真ん中(SV-501SE)に寄ってきましたね。我が家にあるのはSVー91BⅡ、SVー9T ver,2です。
91BⅢは以前とトランスが変わり、音が以前よりまとまってきたそうです。確かに前の91Bは多少過激な音でした(笑)。その過激さが武器でもありますが、今の方がまとまっています。9T SEはリファレンス管が事実上6GW8になり、その影響でチャートが少し真ん中に寄ったと仰っていました。
どんなプリを選んでよいかわからない時は、パワーアンプとは反対の位置の傾向のプリアンプを選ぶとよいかもしれません。あくまで一つの考えですが、自分の好きな考えです。
(師匠のタイプは多分初期型、赤いLEDです)
友人宅で、TU-873の差し替え集中試聴をしました。300BはPrime 300B ver.4とPrime 300B ver.5(ナス300B)、そしてキット付属の6SN7GTとTUNGーSOL 6SN7GTB。うちには6SN7を使うアンプはありません。比較試聴をしたいのと、「真空管の師匠」にSV-2(2007)購入記念、その他お世話になっているお礼にプレゼントをするため、秋葉原に行った時に購入しました。
差し替えをした理由は色々ありますが友人の「中国管コンプレックス」を払拭してほしいというのが一番の目的。勿論程度の良いWE300Bが買えれば一番ですし、WEの良さは・・・自分自身がよっく分かっているがじゃ(笑)。WEの良さは重々承知、でもWEでなければ音楽が楽しめないわけではない、中国管も立派な300Bだという事を体感してもらいたかったので。
まずは300Bから。自分の感想ですが「実体感の強いver4、倍音感の高いver,5」の印象は変わりませんでした。TU-873ならver,4かなぁ。
次はタングソル。第九のIさんもお薦めの管です。現行管ではベストとか。
うーん、なるほど。タングソルは音が集まる、密度がありますね。また立体感がアップ。要は実体感がアップします。付属の中国管はメリハリ系。悪くはありません、が、聞き比べると・・・戻れない(笑)。友人も同じ様な感想でした。300Bはどちらも有りですが、6SN7はタングソルで決まり!値段もペア5~6千円あたりと手ごろですし。
今回の試聴でも「出力管以上に前段が音楽の質、気配に重要な影響を与える」という印象は変わりませんでした。
(シンプリー2、知り合いのは初期型だそうです)
帰京しました。ですが11月も暫く地方が続きます。
先日、ユニゾンリサーチのEL34シングルアンプのヒューズを交換した話は書いたと思いますが、その方にアンプを2台お貸ししました。低弦のオケマンです。SPはTANNOYのTD-50。「低域が鳴らない、パワー不足かも、アンプ替えた方がいいのかな?」と相談を受けたので、最初はSV-17Kを持ち込み、その後もう1台。丁度我が家のVP-mini300MK-Ⅱは長期出張中なので、「真空管の師匠」からTU-873を借り、知り合いのお宅にちょっとお邪魔ました。
まずはシンプリー2を、音がちゃんと出るかチェック。バッチリです。音ですが、(ふうん・・・)という感じ。あまり琴線にふれません。
そしてこのアンプには音が変わるスイッチがあるというので切り替えてみます・・・二人で比較試聴。
(画面中央の銀色のスイッチです、NFBのオンオフなのでしょう、未確認ですが)
・・・うーん、どうもあまり変わらない。二人とも、違いが分かりません(汗)。音楽家の耳なんてそんなもん(笑)。
そんな中、どこかの雑誌で、要約すると「このアンプは位相が反転しているから反対に接続した方がよいかも」みたいな記事をどこかで見たのを思い出し、提案してみました。アンプのSPの黒赤を反対に接続・・・随分変わりました!一見音源からは遠くなりましたが、まとまりが出てきました。
驚いたのがその後。「この状態でスイッチの切り替えをしてみよう!」と。結果・・・おお、全然違う!やっぱり反対が正しかったんだ!!と二人で大喜び。この体験を出来ただけでも訪問した価値がありました。自分はNFBの切り替え試聴なんて初めてでしたから。多分「NFB有り」はターボやコンプレッサーが付いたかのような加速感がありますね。しかもブースト増強のような厭味はありません。面白い体験でした。
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その後、アンプの繋ぎ替え。SV-17Kに。やはり中央に良い具合に音が集まります。不思議。本当はプリもつけて本領を発揮してあげたいところですが(17Kでもプリを追加するとえらく変わります、未体験の方は是非!)、それは次回の宿題に。RCAの6V6Gで試聴。クラシックにはやはりこっちが締まっていいかも。マルコニのふくよかさも僕は好きですが。
次にエレキットのTU-873を。このアンプ、というより300Bシングルを弦楽器奏者が気に入る事は体験的に肌で分かっていましたが、やはり。「これhはいいね!」と相成りました。
結局「300Bの倍音感」、これが決定的に弦の倍音感に近い何かがあるんだと思います。他の球を聴くと、改めて「300Bはしっくりくるな」と自分は感じます。
クラシックの弦は300B、できればシングル(笑)。
という訳で、我が家のパワーアンプは只今、SV-91Bのみ。9Tも長期出張中なのです。ちょっとさびしい。
やっぱり「出張、貸し出し用300Bアンプ」が欲しいです。SV-17Kサイズの300Bアンプ、前段が12AX7か5670W(WE396A)あたりで球なし4万かヨンキュッパ・・・完全に素人考えですが(笑)。
最近気づいたのですが・・・
グールドの弾くゴールドベルク変奏曲のCD・・・あの「遺作録音」と言われる、多分あまりにも有名な録音です。
この録音の、自分はCDで聴いているのですが、トラック16の(てことは15変奏かな、ト短調のです)2分30秒あたりから(どこかでVnぽい音が聞こえる・・・)のです。はじめは、リビングのミニコンポが鳴っているんだと聞き流していましたが毎回聴こえるので(あれ!?)と思ってチェックしたら!なんと自分のSPから聴こえるではありませんか!まるでどこかの防音室でVnを練習しているのが洩れているかのような音。機械を通じて別の部屋の音が紛れこんだのか!?これは有名な話題なのかな??
このCD、自分は大好きなのですがなかなか良い音で鳴らない!うるさい音で鳴りやすいので、逆の意味で「オーディオチェックCD」にしています(笑)。このCDが「音に気にならず音楽だけを聴ける状態」になったらホンモノだ、と。今回・・・かなり良い状態です。鼻歌もとても近い(笑)。91Bの面目躍如です。SV310プリも相当貢献しているでしょうね。暫くシルバニア274Bを使っていましたがWE422Aに戻しました。シルバニアもなかなか面白かったです。91Bにシルバニアを挿してもあまり良さは体感できませんでしたが。こちらはセトロンやRCAで充分かも。
SV23Dも整流管を使っていますね。5AR4だったかな(要確認!)?整流管整流の効果も大きいのでしょうね。こないだのフェアのデモで「Vnは少し金属的な鳴りになるかもしれませんね」と大橋さんが断わってから再生しましたが、そんな事はありませんでした。とくにピリオド奏法の時の雰囲気がとても良かったです。最初聴いた一瞬は、SV-17kの元気よさに表現力をぐっと大人にした印象でした。300Bの包容力とはタイプが違います。ただ他のアンプ、特に大物SV-2PPやVP-2500等が「良い音であるが故に、どうしても音を聴いてしまう」のに対し、何故か「音楽を聴こう」という気にさせられました。
そう思わせる要因の一つに整流管整流もあるのでしょうね。キット屋倶楽部のみとこさんによると「整流管整流は良い!」と仰っていましたから。一度刈谷でじっくり聴いてみたいものです。
予断ですが、カルミニョーラって、少しだけ映像でみただけですがめちゃめちゃ巧いですね。あんな人いるんだなぁ・・・彼が弾くと、Vnでは唯一、ピリオド奏法を押し付けられている感じがしません。「ホンモノ」と「ホンモノっぽいもの」のホンモノの方。彼のVnなら生で聴いてみたいです。もうすぐ来るんだっけ?