ようやく自宅に帰ることができました。半月近く演奏旅行のような状態。ある意味くったくた、ある意味とてもリフレッシュできました。この半月で得たものはあまりにも大きい気がします。じっくり練習して演奏にフィードバックしたいものです。
半月オーディオと離れて(演奏に集中し)感じた事の一つは、「耳は主観的であり、また主観的であるべき」だという事です。色々学んでいくと、自分の音でも聴きとっていない部分、聞き流している部分が沢山あり、それが一度聴こえるとその後はまったく違う耳になります。いかに自分の音を耳がある意味美化したり修正して聴いていたかがよくわかります。これはある程度仕方がありません。自分で音楽を作り出しながら客観的に聞き取るのはとてもテクニックが要る事です。本当に五感を集中すると耳も客観的というより能動的に機能します。それでよいという事もわかりました。勿論イメージと実際の音がすり替わってしまうのは駄目ですが。
また最近の人は耳が悪い、という話になって、その原因の一つに「ヘッドホンの多用」が良くないという結論がでました。便利ですが、考えると非常に不自然な音楽行為で、もっと空気が振動する部屋が響くのを(距離感も含め)体験しないと駄目だ、という話になりました。音による「触感」のようなものがとても大事だ、と。
しばらくオーディオから離れていてすっかりリファレンスを忘れた(というよりリファレンスの感覚が変わった)ので、微調整をしながら真空管ライフを再開します。