今回、9Tを持ち込んでうちでは見せない音をみせたのは「響きの多さ」。今まで刈谷でちょい聴きした時もあまり「プッシュプル独特の響きの多さ」を感じたことはあまりありませんでしたが、今回シーメンスを通して聴いた時、あるタイミングで(あれ、残響がどれも長いな)と感じたのです。
それはもう帰りがけの時で、一度アンプをエレキットに戻し、model2も外し、最後にもう一度9T単体でCDを再生した時でした。最初に9Tを繋いだ時は初めからmodel2を繋いでの試聴でした。9Tのみの時に自分の耳には響きの長さに若干違和感を感じたのです。
そこで改めて9Tにmodel2を繋いだ状態で再試聴した所、確かに同じく響きは長め…ただその残響の収束の仕方、倍音の自然さがmodel2無しと有りで全く別物になる事がわかり、ちょっと唖然としました。確かに今回のmodel2はTESLA E88CCを1年使いこんだ状態ですし、ケーブルもSAECの同軸で「最強状態」でしたが…それにしても実体感が違いました。最後に聴いたサバリッシュ指揮の「英雄の生涯」、オーマンディ指揮の「キージェ中尉、火の鳥、ハーリヤーノシュ」は、それはそれは素晴らしい響き。平面バッフルの自然な鳴りに9Tの押し出しがぴたりとマッチ、二人で「これはいいですね」となりました。
実は「真空管の師匠」、845管を使ったアンプに興味津々なのですが、正直9Tの方が合っていそうな気がします(笑)。師匠も「このアンプは1台あっても良いですね」と仰っていました。
ただ、師匠宅にはプリアンプがありません。恐らくこの手ごわいSPにはプリは必須だと思うのですが…師匠も「もうCD直結に固執もあまり良くない…と、このDACを繋いで思いました」と、プリ追加も視野に…というよりmodel2に完全に興味が(笑)。確かにデジタルにあまり拘りがない師匠には192Sよりmodel2が合っているかも。自分も当分model2でよいです。6DJ8も貯まりましたし。
今度お邪魔する時は樽プリを持ち込んで再検証しよう、と考えています。