先日大阪出張の折に日本人製作家の岩井さんのお店にお邪魔しました。
http://www.d1.dion.ne.jp/~luccio/home1.html
友人が岩井さん製作のチェロを使っていて、その修理の「運び屋担当」。
仕事が大阪だったので帰りに寄った次第。
高槻駅近くです。
お店の中は・・・ご自身の作品群!
自作のリュート・マンドリンもあります
コンバス、装飾チェロも!
現代では特に需要のない装飾楽器ですが、昔は王様への献呈用に結構ありました。
音は・・・変わりません(多分)。
HPを見てもなんでも作れるかたらしく・・・
音は聞きそびれましたがSPも。
それ以上にびっくりなのは・・・
メガネは「レンズだけで結構です」といってもなかなかフレーム無しで売ってもらえず
苦労したそうです(苦笑)
極めつけ!これはすごぃ!
少しお話も伺ったりチェロを弾かせてもらったりしました。
「材を乾燥させる際に適度に気象にさらしてあらかじめ動かす(材を甘やかさない)と、
作ってからあまり動かない」
「製作者51%、材料の良し悪しと組み合わせの妙が残り」
「正直、経年変化には勝てない・・・どんなに古い材で作っても最初は新しめの音」
など、興味深い持論をお持ちでした。
色々な修羅場をくぐった仙人、にみえました。
確かに単純に精巧さではいまや日本人は優秀ですし、道具は現代の方が有利。
本場クレモナにはセンスの良い製作者も何人か。
良い材料の仕入れ先も・・大体同じ(産地が同じですから)。
楽器の型も情報の世界との距離が近づいたことで共通化が進み、個性が平均化される昨今、
どこで個性(差)が出るかといえば・・・材の組み合わせ、という訳です。
表のスプルス(トウヒ、松系)、裏板他のメイプル(カエデ、楓も種類が沢山でしょう)、
相手は木材ですから種類は同じでも堅さや木目、繊維方向のねじれなど
組み合わせは無限。
(203年の年輪、という事だそうで・・・自然の偉大さを感じます)
いやぁ、勉強になりました。
また来週あたりに友人と再訪問となりそうです。