管球王国59号を読んでみました。久し振りで新旧300B、22種の聴き較べの記事が。
読んでみて・・・「うーん、わかったような分からないような」(結局買ったケド…笑)。
ちょっと感想を書きます。別に悪口を書きたいわけではありません。そのつもりで読んでください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
WE300Bも年代順に5種類の試聴記事があるのですが、どうも読んでいると…よく分からない。ぼかしつつなんとなく「刻印が良い」「刻印は万能」ありきで書かれているように感じる内容。確かに年代でWE300Bも音は全然違うんでしょう。scoreさんも仰っていましたし。だったら逆に表現をぼかさなくてもいいのでは?
仕様の違いの知識を持っていると「仕様の違いを聴き取る」方向にいきがちです。試聴しているお二人も様々な年代のWE管を沢山聴いていらっしゃると思うので、WEとその他の管との違い、現行管とNOS管の根本的違いなどのコメントがもっとあれば…。逆に「この年代より後はWEとは言えません!」「やっぱり刻印は最高ですね」くらいの言い切りの方がまだ良いと(笑)。いっそWEだけブラインドでやるとか(笑)。
私見ですがWE300Bは復刻でもやはりWE。その大前提は崩れないと思うので、なるべく同じ条件(事前の慣らしなど)で、教習所の問題のようなテクニカルな表現はナシで、もう少しストレートな表現が欲しかった。できればWE300Bの知識/体験があまりない、先入観のない方の感想をひとりふたり混ぜると、とても面白い記事になったと思うのですが。STCとセトロン300Bのコメントは多少素直でわかりやすかったですが。あまり知識がなかったからなのかな・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
現行中国管も、イマイチ良いんだか悪いんだか。これだけあればジャズ向き、クラシック向き等あると思うのでもう少し「好み、好みではない」「~向き」などの明言が欲しいと思ってしまいます。なんとなく「先に仕様書を見て、読みながらそれにあてはまる違いを聴きとろうとして聴き取った試聴内容」に感じました。先に先ず音を聴いてから「ああ、こういう仕様なのか」という順だと感想が全然違うと思います。
一番謎だったのはTA-300Bの回で「いずれの現代管とも音の出方がことなる~あえて似通ったところがあるとすればWEかな~」とあります。その後に一応「しなやか、エッジがシャープ~」とはありますが、今回の比較試聴の目玉管でもあり、WE300Bも5種類揃っている訳なのですから、WEっぽいというなら「この年代のWEに近い」と言い切って欲しかったです。逆にちょっと怪しいリップサービスだと思ってしまうのは自分だけ??値段的には復刻WE300B(の相場)に近い訳で、それなら復刻WEとの比較や、国産オールド300Bとの比較などをすれば納得なのですが…国産オールド300Bが今回ラインナップにないのは失敗でしたねぇ。
仕事柄、いろんな弓や楽器を触ったり、同じ作者のものを較べたりする事もあります。当然同じ作者でも違います。相手が木材ですし。木材に2つと同じものはないですから。そうすると、よいものほど「この曲には最高」とか「音色が」「音の飛びが」「ソロ向き」「室内楽向き」とか、全部よいながらも必ず相対的に得意分野があるもんです。バランスが良いものは結構凡庸な事が多いです。なんでも(本人にとって)頼りになるものはあっても万能はないんではないかな。その意味では、WE300B刻印は万能的なのかしら。なら、そう書いてほしい、と。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・・・なんだか、どう見ても悪口にしかきこえませんね、苦笑。戯言ですから。
いや、良い企画なので欲がでたのです。
失礼しました。